第295条
裁判長は、訴訟関係人のする尋問又は陳述が既にした尋問若しくは陳述と重複するとき、又は事件に関係のない事項にわたるときその他相当でないときは、訴訟関係人の本質的な権利を害せえへん限り、これを制限することができるんや。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても同様やで。
裁判長は、証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人を尋問する場合において、証人、鑑定人、通訳人若しくは翻訳人若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあり、これらの者の住居、勤務先その他その通常所在する場所が特定される事項が明らかにされたならば証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人が十分な供述をすることができへんと認めるときは、当該事項についての尋問を制限することができるんやで。ただし、検察官のする尋問を制限することにより犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがあるとき、又は被告人若しくは弁護人のする尋問を制限することにより被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りやあらへん。
裁判長は、第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があった場合において、訴訟関係人のする尋問又は陳述が被害者特定事項にわたるときは、これを制限することにより、犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがある場合又は被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがある場合を除き、当該尋問又は陳述を制限することができるんや。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、同様とするで。
第二百九十条の三第一項の決定があった場合における訴訟関係人のする尋問若しくは陳述又は訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、前項と同様とするねん。この場合において、同項中「被害者特定事項」とあるのは、「証人等特定事項」とするんや。
裁判所は、前各項の規定による命令を受けた検察官又は弁護士である弁護人がこれに従わへんかった場合には、検察官については当該検察官を指揮監督する権限を有する者に、弁護士である弁護人については当該弁護士の所属する弁護士会又は日本弁護士連合会に通知して、適当な処置をとるべきことを請求することができるんやで。
前項の規定による請求を受けた者は、そのとった処置を裁判所に通知せなあかんねん。
裁判長の尋問・陳述制限権について定めた規定やねん。裁判長は、訴訟関係人の尋問や陳述が既にした内容と重複してる時、事件に関係ない時、その他相当やない時は、訴訟関係人の本質的な権利を害せえへん限り制限できるんや。ほんでな、証人とかの住居や勤務先を聞くことで報復のおそれがある場合も制限できる。被害者や証人の特定事項を秘匿する決定がある場合も同じや。検察官や弁護人が従わへんかったら、所属機関に通知して適当な処置を求められるんやで。
例えばな、詐欺事件の公判で弁護人が証人に同じ質問を何度も繰り返してるとしよう。「その日は何時でしたか?」「もう一度確認しますが何時でしたか?」「念のためもう一度、何時でしたか?」って。裁判長は「弁護人、その質問は既に3回されました。制限します」って止めるわけや。あるいは暴力団の事件で、弁護人が証人に「あなたの自宅の住所は?」って聞いたとする。裁判長は「それは証人の安全に関わるので制限します」って止めることができるんやな。
これは訴訟の効率性と証人保護のバランスを取った規定やねん。尋問や陳述が無駄に長引いたら審理が進まへんし、被告人の迅速な裁判を受ける権利も侵害されるやろ?せやから裁判長に制限権限を与えてるわけや。でもな、「本質的な権利を害せえへん限り」っちゅう条件が付いてるから、被告人の防御に必要な尋問まで制限することはできへん。証人の住所を聞くのを制限する場合も、「検察官の尋問を制限したら証明できへん」とか「弁護人の尋問を制限したら防御できへん」っちゅう場合は制限できへんことになってる。訴訟の円滑な進行と当事者の権利保護、この両方を実現してる規定やと言えるで。
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