第377条 抵当権の処分の対抗要件
第377条 抵当権の処分の対抗要件
前条の場合には、第四百六十七条の規定に従い、主たる債務者に抵当権の処分を通知し、又は主たる債務者がこれを承諾しなければ、これをもって主たる債務者、保証人、抵当権設定者及びこれらの者の承継人に対抗することができない。
主たる債務者が前項の規定により通知を受け、又は承諾をしたときは、抵当権の処分の利益を受ける者の承諾を得ないでした弁済は、その受益者に対抗することができない。
前条の場合には、第四百六十七条の決まりに従って、主たる債務者に抵当権の処分を通知したり、又は主たる債務者がこれを承諾せなあかんで、そうせえへんかったら、これをもって主たる債務者、保証人、抵当権設定者及びこれらの者の承継人に対抗することができへんんや。
主たる債務者が前項の決まりにより通知を受けたり、又は承諾をした時は、抵当権の処分の利益を受ける者の承諾を得へんでした弁済は、その受益者に対抗することができへんねん。
民法第377条は、抵当権の処分の対抗要件について定めています。第1項により、前条の場合には、第467条の規定に従い、主たる債務者に抵当権の処分を通知し、または主たる債務者がこれを承諾しなければ、これをもって主たる債務者、保証人、抵当権設定者およびこれらの者の承継人に対抗することができません。第2項により、主たる債務者が前項の規定により通知を受け、または承諾をしたときは、抵当権の処分の利益を受ける者の承諾を得ないでした弁済は、その受益者に対抗することができません。
これは、抵当権の処分の対抗要件を定める規定です。主たる債務者への通知・承諾がなければ、債務者等に対抗できません。通知・承諾後の弁済は、受益者の承諾なしには無効です。債務者の二重弁済を防止します。
例えば、抵当権者Aが順位を譲渡した場合、債務者Cに通知しなければ、Cに対抗できません。通知後、Cが受益者Bの承諾なしにAに弁済しても、Bに対抗できず、Cは二重弁済のリスクを負います。債務者保護と受益者保護のバランスです。
前の条文で、抵当権を転抵当したり、順位を譲渡したりできるって説明したやろ。せやけど、そういう処分をしたことを、主たる債務者(借りた本人)に知らせへんかったら、その処分を債務者や保証人、抵当権設定者に対抗できへんねん。つまり、ちゃんと通知するか、承諾をもらわなあかんっちゅうことや。
これは、債務者を守るための決まりやねん。債務者は、誰に弁済したらええか分からへんかったら困るやろ。せやから、抵当権が処分されたことを通知する必要があるんや。そして、通知を受けたり承諾した後は、受益者(抵当権の処分で利益を受ける人)の承諾なしに弁済しても、その弁済は受益者に対抗できへんねん。二重弁済のリスクがあるっちゅうことやな。
例えばな、Aさんが抵当権者で、その抵当権をBさんのために順位譲渡したとするやろ。せやけど、借りた人のCさんにそのことを通知せえへんかったら、AさんはCさんに対して「Bさんに順位を譲りましたよ」って主張できへんねん。Cさんは知らんままやったら、Aさんに弁済してしまうかもしれへんやろ。それやと困るから、ちゃんと通知せなあかんねん。もしCさんがAさんから通知を受けたり、自分で承諾したりした後は、Cさんが受益者Bさんの承諾なしにAさんに弁済しても、その弁済はBさんに対抗できへんのや。つまり、Cさんは「Aさんに払ったから、もうBさんには払わへんでええやろ」って言えへんねん。Bさんから「私にも払ってください」って言われたら、もう一回払わなあかんリスクがあるんや。せやからCさんは、通知を受けたら、Bさんに確認してから弁済する方が安全やねん。通知をちゃんとすることで、債務者も受益者も保護されるっちゅうバランスの取れた仕組みやで。
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