第4条 群卿百寮は禮を以て本と為す
第4条 偉い人も役人も、礼儀を大切にしなはれ
四に曰く。群卿百寮は禮を以て本と為す。それ民を治むるの本は、要禮に在り。上禮あらざれば、下則あらずして乱る。下禮なければ、以て必ず罪あり。これを以て群臣禮あれば、位次乱れず。百姓禮あれば、国家自ら治まる。
第四条はな、「群卿百寮は礼を以て本となせ」っちゅうことやねん。これは、偉い人も役人も、礼儀正しくすることを一番大切にしなさい、っちゅう意味や。
人民を治める基本は、なんちゅうても礼儀にあるんやで。上に立つ人が礼儀正しくなかったら、下の人たちはちゃんとした行いができへんようになって、世の中が混乱してしまう。逆に、下の人に礼儀がなかったら、きっと何か悪いことをしてしまうもんや。
せやから、役人さんたちがみんな礼儀正しくしてたら、それぞれの立場がちゃんと守られて混乱せえへん。一般の人たちも礼儀正しくしてたら、国全体が自然とうまく治まるもんなんやで。
ワンポイント解説
第四条は統治における礼の重要性を論じた条文で、儒教思想の影響を強く受けている。「礼」は単なる形式的な作法ではなく、社会秩序の根本原理として位置づけられている。群卿百寮(群臣と百官)から百姓(人民)に至るまで、すべての階層において礼が政治的安定の基盤であることを強調している。
儒教における「礼」の概念は、個人の内面的な修養と外面的な行動規範の統合を意味する。太子はこの概念を日本の政治システムに導入し、法的制裁に先行する社会的統制の原理として活用しようとした。「上礼あらざれば、下則あらずして乱る」という表現は、指導者の模範的行動が社会全体の規範意識に与える影響の重要性を指摘している。
現代的意義としては、組織運営における倫理観とコンプライアンスの重要性として理解できる。礼は相互尊重と社会的責任を基盤とする行動原理であり、現代の企業倫理や公務員倫理、さらには国際社会における外交プロトコルにも通じる普遍的価値を持つ。階層社会における上下関係の調整機能として、礼は民主主義社会においても組織の円滑な運営に寄与する要素である。
この条文はな、今でいう「マナー」や「エチケット」の大切さを説いてるんや。でも太子さんが言う「礼」は、ただの形式的な礼儀作法のことやないねん。相手を思いやって、お互いを尊重する心のことなんや。
太子さんの時代から、日本人は「礼に始まり礼に終わる」っちゅう考え方を大切にしてきたやろ。柔道や剣道でも、茶道や華道でも、まず相手にお辞儀をするのも、この精神が受け継がれてるからやと思うで。
現代でも、職場や学校で「挨拶」や「感謝の気持ち」を大切にするのは、この第四条の教えが生きてるからやないかな。相手を大切に思う心があれば、自然と言葉遣いも丁寧になるし、行動も相手のことを考えたものになる。そうやって、みんなが気持ちよく過ごせる社会ができるんやと思うで。
簡単操作