第9条債務者の保護
私らも地方長官も、債務の支払いのために、債務者やその保証人が債務を支払うのに十分な動産を持ってる限り、どんな人の土地や地代も差し押さえたらあかん。
そして、その動産は債務を保証した人らによって差し押さえられるべきやねん。もし主債務者が債務の支払いを怠って、かつ債務の支払いに十分な動産を持ってへん場合は、保証人らが債務に責任を負うべきやねん。
そして、保証人らが望むなら、主債務者の土地と地代を、債務が完済されるまで、持つことができるんや。ただし、保証人らが既に債務を支払ってる場合は、この限りやないで。
借金で困ってる人を守るための条文やねん。現代でいう「債務者保護」の原点がここにあるんや。ジョン王の時代は、借金の取り立てがめっちゃ厳しくて、ちょっと返済が遅れたらすぐに土地を取り上げられることが多かったんやで。
例えばな、ある騎士はんが王さんに500ポンド借りてて、期日までに返せへんかったとするやろ。するとジョン王は「じゃあお前の土地を没収や」って言うて、いきなり一番大事な土地を取り上げたんや。その騎士はんには家具も家畜も農具もあったのに、王さんは「いや、土地が欲しいねん」って言うて、容赦なかったんやな。
この条文の画期的なところはな、「債務を支払うのに十分な動産を有する限り、土地を差し押さえてはならない」って、明確な順序を決めたことなんや。つまり「まず家具や家畜や道具から取りなさい。土地を取るのは最後や」っちゅうルールを作ったわけやねん。土地っちゅうのは生活の基盤やから、これを守ることは人の命を守ることと同じやったんやろうなあ。
保証人についての規定も詳しいんやで。保証人はんが借金を代わりに払ってくれた時は、「じゃあ借りた人の土地を管理してもええで」って権利をくれたんや。これやったら保証人はんも「代わりに払うても、後で取り戻せるから安心や」って思えるやろ。保証人制度がちゃんと機能するための工夫やねん。
現代の日本の民法でも、債権回収には順序があって、まず動産、それでも足りへんかったら不動産、っちゅう考え方があるやろ。これはマグナ・カルタの時代から受け継がれてきた知恵なんやで。
この条文の精神は「人の生活基盤を奪ったらあかん」っちゅうことやと思うわ。借金は返さなあかんけど、そのために生きていかれへんようになったら本末転倒やんか。そういう人間的な配慮が、800年以上前のマグナ・カルタにちゃんと書かれてるんやな。
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